0、1、2歳のうちに言葉のシャワーを浴びせることの大切さは、よくいわれますね。
そのために絵本の読み聞かせを取り入れることはもちろんですが、読み聞かせのスタイルを年齢とともに変えていく必要があることはご存じですか?
赤ちゃんの頃は一方的に語りかける読み聞かせだったと思います。
それが1歳半もすぎ発語がどんどん出てくるようになると、子どもと双方向のコミュニケーションができるようになります。
2歳からは好奇心がどんどん膨らむ時期でもあります。
その時期に「考える力」を取り入れた読み聞かせをしてみませんか。
この記事では思考力を高める読み聞かせの方法と、おすすめの絵本をご紹介します。
2歳からの読み聞かせのポイント
1、問いかけをしながら絵本を読む
2歳といえば自己主張が強くなり、好奇心もいっぱいになります。
体は発達し、走ったり飛び回ったり動き回ってますますパワーアップします。
言葉はさらに増え、「おそと いく」「おもちゃ あそぶ」など2語で語るようにもなります。
大人とのコミュニケーションのとれた会話もできる頃でしょう。
この時期に読み聞かせで取り入れたいポイントは、問いかけをしながら絵本を読むことです。
「どこに行ったのかな?」「つぎに何がおこるかな?」
ページをめくる前に、子どもに質問をしてみます。
子どもから返事がなくてもかまいません。
時間を与えることで子どもはじーっと絵本を見て考えています。
きっと頭のなかは想像力や好奇心でいっぱいでしょう。
そうすることで考える練習になります。
2歳からは子どもが物語に参加できるように心がけてみましょう。
2、物事の色んな見方を伝える
例えば、くまちゃんがボールを転がしているシーンがあったとします。
その場面を子どもに語るときに、色んな表現の仕方があると思います。
「くまちゃんのボールはオレンジだね」
「ボールが一つあるね」
など、物の形や大きさ、色などの事実を説明する場合。
「くまちゃん楽しそうだね」
「いっぱい遊んでいるね」
「かわいいくまちゃんだね」
など、感覚・感情を表現する場合。
一つの絵から色んな表現ができると思います。
絵本の読み聞かせをするときに、色んな視点を意識しながら問いかけてみてください。
見たありのままの事実を伝えてみる、自分が感じた感情を子どもに伝えてみる。
色んな視点を示すことは、深く考える力を高める手助けになりますよ。
一緒に考える力を育てる絵本4冊(2歳、3歳)
どんなおと?
てを たたいたら どんなおと?リンク
りんごを かじったら どんなおと?
はみがき するおと どんなおと?
わにの はぎしり どんなおと?
身の回りの色んな音に始まり、「ムカデの拍手は?」などユーモラスな問いかけもあります。
色んな音を想像する絵本です。
擬音語は子どもたちの大好物です!
どんな答えが飛び出すか楽しみですね。
答えは描いてありませんので、子どもと一緒に楽しい音を想像してみてください!
ぞうのボタン 字のない絵本
ぞうのおなかには4つのボタン。
中からウマがでてきた!
でてきたウマのおなかにもボタンが。
おなかから今度はライオンが…。
と、ボタンのついたおなから、着ぐるみのように次々動物がでてきます。
小さなネズミのおなかから最後に出てくるのは…!?とびっくりの動物が。
こちらは文字のない絵本です。
絵はいたってシンプルです。
だからこそ、読み手の語りが耳に入ってきます。
「つぎは何がでてくるかな~?」
と子どもたちが自然と考えたくなる一冊です。
たべたの だあれ
「さくらんぼ たべたの だあれ」
左のページにはヒントのさくらんぼのイラストが描かれ、右のゾウのイラストを見ると、一人だけしっぽがさくらんぼになっている…。
他にもライオンやウシ、食べ物を食べた動物だけはどこかが変。
ゲーム性のある絵本です。
子どもたちはワクワクしながら答えを探します。
「ウシさん4頭いるね、そのうち1頭だけ何か違うね」
など数なども取り入れながら、問いを増やしてみてください。
こちらの絵本は同シリーズとしてほかに「かくしたのだあれ」があります。
どちらも、子どもの知的好奇心や考える力を刺激してくれます。
どうして どうして?
「どうして どうして たいようは あっちもこっちも あかるくしちゃうの、どうして?」
自然には不思議なことがたくさん。
好奇心いっぱいなこぐまが「どうして どうして」と身近な不思議をおかあさんに質問します。
それに対して母ぐまは、一つ一つ優しく丁寧に答えていきます。
こぐまの疑問は私たちの子どもの疑問そのものです。
母ぐまは、子ぐまの気持ちをくみとって優しく答えていきます。
大人になると当たり前すぎて疑問に思わないことも、好奇心のかたまりの子どもにとっては「どうして」だらけ。
母ぐまの答えは、子どもに夢を持たせる優しい語りです。
科学に基づく「正しい答え」だけが正解ではないかもしれない。
子どもと一緒に答えを探してみてください。
小さいお子さんをもつ保護者も勉強になる一冊です。
まとめ
問いかけを入れた読み聞かせを続けた場合、子どもの口語能力がアップしたというデータがあるそうです!
年齢にあった読み聞かせスタイルが大事なんですね。
あと、私が読み聞かせしていて気を付けているポイントは「その子の発達にあった本を選ぶ」ということです。
ついつい背伸びして難しい本を選んでしまうと、子どもは興味を示しません。
実際我が家でのことですが、3歳の息子に絵本を読んでいても、1歳の下の子はぜんぜん集中していません。
「いないいないばあ」「くるりんぱ」など自分の発達にあったものですと、じっと座って聞いています。
最初から子どもにとって難しい本を選んでしまい、絵本は難しい=苦手となってしまうと悲しいですよね。
2人育てた感覚では、簡単な絵本を繰り返し読み聞かせて自信をつけてあげることが大事なのではと思っています。
ですので、3歳の子に、0歳向け絵本を今でもよく読みます。
丸暗記していますので、自分でめくって読んでいることもあります。
子どもが楽しめる読み聞かせを続けていきたいですね。
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